治療後のアフターケア

インプラントは、メインテナンスフリーではありません

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、治療後のメインテナンス不良により引き起こされる歯周病のような病気で、人工歯根部と支台部の接合部に著しい炎症が起こります。人工物であるインプラントには神経が通っていないため、初期段階では自覚症状がありません。しかし、そのまま症状が進行すれば歯槽骨まで炎症が及び骨吸収が起きることになります。

インプラント周囲炎の原因

細菌感染
ブラッシングなどのメインテナンスを十分にすることなく、インプラントに歯垢や歯石が付着したまま放っておくと、細菌が増殖しインプラント周囲炎が起こります。
過大な圧力
インプラントは天然歯と違い、歯根膜というクッションのようなものが存在しないため、噛んでも動かない(沈み込まない)ので噛む力が直接インプラントの被せ物にかかります。そのため、強い力で物を噛む(圧力を加える)と、直接歯槽骨に衝撃が伝わり、インプラント周囲炎の引き金になります。

インプラントはメインテナンスが重要

インプラント周囲の結合組織線維は非常に単純なため、メインテナンスを不十分にしていると、歯周病と同じような状態が起こります。天然歯に日頃ブラッシングをするように、インプラントにも適切なプラークコントロールが必要なのです。歯科衛生士による正しいブラッシング指導や(TBI)、歯科医師による専用器機を使用した歯のクリーニング(PMTC)はとても効果的です。インプラントを長持ちさせるためには、こうしたメインテナンスは欠かせません。せっかく取り戻した「自分の歯で噛める喜び」を再び失うことにならないよう、入念なケアを心がけましょう。

噛み合わせのコントロール

噛み合わせのコントロール

噛み合わせの悪化や歯ぎしりなどの悪習慣は、インプラントに悪影響を及ぼす恐れがあります。歯科医院で定期的な噛み合わせのチェックや骨に対する固定度のチェックを行うことが重要です。手術後1年間インプラントが安定しているケースの9割以上はその後7年間は安定するという臨床データが発表されています。そのため、手術後1年間は特に注意深くケアしていくことが重要となります。

もう二度と歯周病にならないために…